旧統一教会(世界平和統一家庭連合)に対する解散命令の請求が進む中、多くの人々が注目しているのが「被害者の救済は本当に進むのか?」という点です。
高額献金や霊感商法によって経済的・精神的被害を受けた人々、また信者二世として苦しんできた人々の声に、ようやく光が当たり始めました。
本記事では、宗教法人の清算手続きの流れと、現在も活動を続ける信者たちの現状、そして残された課題について詳しく解説します。
Contents
■ 清算手続きとは?旧統一教会の資産の行方
解散命令が裁判所によって認められれば、旧統一教会は宗教法人としての法人格を喪失します。
その際、教団が保有していた資産は「清算」という法的プロセスによって処理されます。
- 不動産(教会施設や研修センターなど)
- 銀行口座内の現金・有価証券
- 信者からの献金や物品収入の残額
これらの資産は、解散清算人の管理下に置かれ、売却や整理が行われます。
ただし、その使い道については法律上「残余財産は他の宗教法人へ」と定められており、被害者へ自動的に返還されるわけではありません。
清算資産を被害者救済に活用するには、民事訴訟や和解による請求が必要です。
そのためには証拠書類や被害事実の立証が重要となります。
■ 被害者救済法の現状と課題
2022年末に成立した被害者救済法は、不当な勧誘や不安をあおる寄附に対し、一定の返還請求を可能にする制度です。
弁護士の通知や交渉によって一部返金に応じた事例も報告されていますが、制度運用には課題も残ります。
- 証拠(領収書や録音)が必要
- 時効の壁(10年以上前の献金が争点に)
- 被害者が手続きを知らない・動けない
家族を思って献金した。でも、それが子どもを苦しめる結果になった。
今さら返金なんて無理だと思ってたけど、救済制度があると知って少し希望が持てた。
■ 現役信者の声と今の教団内の動き
法人格の喪失が進んでも、教団内での活動は続いているのが現実です。
特に地方拠点では、これまで通りの集会や家庭訪問、献金の案内が行われているという報告もあります。
- 任意団体としての「再出発」準備
- 新しい名称やスローガンで活動継続
- 信者への情報統制や外部との遮断
中には、法人解散について「迫害だ」「信仰の自由が侵害されている」という教団側の説明を信じ、活動を続ける信者も少なくありません。
信仰は自由ですが、組織的な経済的搾取や心理的支配は別問題です。
信者支援と監視体制のバランスが問われています。
■ 被害者救済の鍵は「情報共有」と「伴走支援」
被害者が救済を受けるためには、自らの体験を証明し、制度にアクセスする必要があります。
しかし、高齢やトラウマ、情報格差により、自力では動けないケースも多いのが実情です。
- 無料の法律相談(法テラス・各地の弁護団)
- 被害者同士のコミュニティ・ピアサポート
- 公的支援機関による継続的な伴走
被害者の多くは、「今さら言っても…」と諦めています。
でも、寄り添いながら一緒に手続きを進めると、「もっと早く相談すればよかった」と言ってくださるんです。
✅ この記事のまとめ
- 旧統一教会の解散後、資産は清算手続きで整理されるが、自動的に被害者に返還されるわけではない
- 被害者救済法は一歩前進だが、証拠や時効の壁、情報格差が課題
- 信者の一部は任意団体として活動を継続しており、継続的な監視が必要
- 救済には法的支援だけでなく、心理的ケアや情報アクセスの支援も重要
旧統一教会をめぐる問題の本質は、単なる制度の問題ではなく、長年にわたる沈黙と無力感の中で苦しんできた人々の存在です。
制度が整備されても、それが届くところに届くよう、社会全体の関心と支援が求められています。