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アメックス スカイトラベラー卒業後の次なる一枚 - プレミアムカード特典とベストな選択ガイド

アメリカン・エキスプレス(アメックス)のスカイトラベラーカードは、旅行好きな方々に長く愛されてきたカードですが、年会費の見直しや自身のライフスタイルの変化により、「次のカードへの乗り換え」を検討されている方も多いのではないでしょうか。特に2023年以降、クレジットカード業界は大きく変化し、還元率や特典内容も多様化しています。この記事では、スカイトラベラーカードからの卒業を考えている方に向けて、後継カードの選び方とおすすめの特典について詳しく解説します。

スカイトラベラーカードからの卒業を考えるタイミング

アメックス スカイトラベラーカードは、ANAマイルの貯まりやすさや旅行保険の充実度など、旅行者向けの優れた特典を備えています。しかし、次のような状況になると、他のカードへの乗り換えを検討するタイミングかもしれません。

旅行頻度の変化

コロナ禍以降、リモートワークの普及などにより、出張や海外旅行の機会が減少した方も多いでしょう。旅行特化型カードのメリットを十分に活かせなくなった場合、日常利用での還元率が高いカードに乗り換えることで、より効率的にポイントを貯められる可能性があります。

年会費に対する費用対効果

スカイトラベラーカードの年会費(通常カードで13,200円、プレミアムで34,100円)に見合うだけの特典を活用できているか見直す必要があります。年に1〜2回の旅行しか行かない場合、年会費がより安価で、日常の買い物でのポイント還元率が高いカードの方が総合的にお得になることもあります。

マイルの使い道の変化

ANAマイルをメインに貯めていたけれど、他の航空会社を利用する機会が増えた、あるいはマイル特典航空券の予約が取りづらくなったと感じている方は、より柔軟性の高いポイントプログラムを持つカードへの切り替えを検討すべきでしょう。

後継カードを選ぶ際のチェックポイント

スカイトラベラーカードからの乗り換えを考える際には、以下の点をチェックすることをおすすめします。

1

ポイントプログラムの互換性と移行性

スカイトラベラーカードでは主にANAマイルを貯めていた方も多いでしょう。新しいカードに切り替える際、これまで貯めてきたポイントやマイルをどう扱うかは重要なポイントです。理想的には、既存のマイルを無駄にせず、新しいポイントプログラムと連携できるカードを選ぶことです。

例えば、アメックスのメンバーシップ・リワード(MR)ポイントを採用しているカードであれば、ANAマイルへの移行も可能です。また、三井住友カードであればVポイントからANAマイルへの移行ルートもあります。既存のポイント資産を活かせる道筋があるかどうかは、乗り換え時の大きな判断材料となります。

2

年会費と還元率のバランス

カード選びでは、年会費と還元率のバランスも重要です。高還元率のカードは年会費も高額になりがちですが、自分の利用スタイルに合わせて、実質的な「損益分岐点」を計算してみましょう。

例えば、年会費20,000円のカードで還元率が1.5%、年会費2,000円のカードで還元率が0.5%の場合、年間支出がどれくらいであれば高年会費カードが有利になるかを計算できます。

(20,000円 - 2,000円) ÷ (1.5% - 0.5%) = 18,000円 ÷ 1% = 1,800,000円

つまり、年間180万円以上をカード決済する場合は、年会費が高くても還元率の高いカードを選んだ方がお得になるのです。

3

旅行保険の内容

スカイトラベラーカードのユーザーにとって、充実した旅行保険は大きな魅力の一つでした。カードを乗り換える際には、新しいカードの旅行保険の内容を必ずチェックしましょう。

特に海外旅行傷害保険の補償額(死亡・後遺障害、治療費用、携行品損害など)、国内旅行保険の有無、家族特約の有無などは重要なポイントです。また、保険の適用条件も確認しておくとよいでしょう。一部のカードではカード決済が条件となるものがありますが、他のカードでは予約時のカード提示のみでも適用されるケースもあります。

4

空港ラウンジサービス

スカイトラベラーカード、特にプレミアムカードをお持ちの方は、空港ラウンジの利用特典にも慣れていることでしょう。後継カードを選ぶ際には、ラウンジサービスの内容も比較ポイントとなります。

国内空港ラウンジ(例:「AIRPORT LOUNGE」)の無料利用回数、海外空港ラウンジ(プライオリティパスなど)のアクセス権、同伴者の利用条件などを確認しましょう。また、最近ではラウンジ混雑緩和のため、利用制限を設けるカードも増えていますので、その点も事前に調べておくことをおすすめします。

5

ホテル・レストラン特典

スカイトラベラーカードでは、「フィーヌ・ホテル・アンド・リゾート」などの特典を通じて、高級ホテルでの特別待遇が受けられました。新しいカードを選ぶ際には、同様のホテル特典があるかどうかもチェックポイントとなります。

朝食無料、客室アップグレード、レイトチェックアウトなどの特典は、旅行の質を大きく向上させるものです。また、高級レストランでの優先予約や特別コースの提供などの特典も、カードによって異なります。こうした「使える特典」が自分のライフスタイルに合っているかどうかも判断材料にしましょう。

おすすめの後継カード5選

ここからは、スカイトラベラーカードからの乗り換え先として特におすすめのカードを5つご紹介します。それぞれのカードの特徴と、スカイトラベラーユーザーにとってのメリットを解説します。

1

アメックス ゴールドカード

アメックス ゴールドカードは、スカイトラベラーカードからのスムーズな移行先として人気です。年会費は34,100円(税込)と決して安くはありませんが、旅行者向けの充実した特典が魅力です。

メリット

ポイントの柔軟性:メンバーシップ・リワードポイントは、ANAだけでなく、JAL、デルタ航空など複数の航空会社のマイルプログラムに移行可能。ポイントの有効期限がない。

充実した旅行保険:海外旅行傷害保険は最高1億円の補償。

空港ラウンジ:国内主要空港のラウンジ「AIRPORT LOUNGE」が無料で利用可能。海外ではプライオリティ・パスのメンバーシップも付帯(ラウンジ利用の際は別途料金が必要)。

ホテル特典:「フィーヌ・ホテル・アンド・リゾート」プログラムによる高級ホテルでの特典(客室アップグレード、朝食無料など)。

スカイトラベラー時代の特典に慣れた方にとって、違和感なく移行できる選択肢といえるでしょう。

2

楽天プレミアムカード

年会費11,000円(税込)とゴールドカードの中では比較的リーズナブルながら、コストパフォーマンスに優れたカードです。特に楽天経済圏を活用している方におすすめです。

メリット

高還元率:楽天市場での買い物が+4倍ポイント、楽天トラベルでの予約で+2倍ポイント。

マイル移行:楽天ポイントはANAマイルに移行可能(2ポイント→1マイル)。

旅行保険:海外旅行傷害保険は最高5,000万円の補償。

空港ラウンジ:国内主要空港のラウンジ利用が年2回まで無料。

年会費優遇:年間100万円以上の利用で翌年の年会費が無料に。

スカイトラベラーより年会費を抑えつつ、日常の買い物でもポイントを効率的に貯めたい方に適したカードです。

3

三井住友カード プラチナプリファード

高還元率と充実した付帯特典を求める方におすすめのプレミアムカードです。年会費は55,000円(税込)と高めですが、それに見合う特典が満載です。

メリット

高還元率:基本還元率は1.0〜1.2%。旅行予約サイト「トラベックス」経由の航空券・ホテル予約では最大10%の高還元率。

マイル移行:VポイントはANAマイルに移行可能(2ポイント→1マイル)。

充実した旅行保険:海外旅行傷害保険は最高1億円、携行品損害は50万円まで補償。

プレミアムな空港ラウンジ:国内主要空港のラウンジが無制限で利用可能。プライオリティ・パスのプレステージ会員資格(年間制限なしの無料ラウンジ利用)も付与。

ホテル特典:世界各地の高級ホテルでの優待特典「Mastercard Travel & Lifestyle Services」やコンシェルジュサービスが利用可能。

ラグジュアリーな旅行体験を求める方に適したカードといえるでしょう。

4

セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード

アメックスのネットワークを活かしつつ、セゾンカードのサービスも享受できるハイブリッドなプレミアムカードです。年会費は22,000円(税込)と、プラチナクラスのカードとしては比較的リーズナブルな設定となっています。

メリット

永久不滅ポイント:基本還元率は0.5%ですが、ポイントが無期限で有効。ANAマイルに移行可能(3ポイント→1マイル)。

旅行保険:海外旅行傷害保険が最高5,000万円、国内旅行傷害保険も付帯。

空港ラウンジ:国内主要空港の「AIRPORT LOUNGE」が年間12回まで無料で利用可能。

食事特典:アメックス・コネクトによる優待予約レストランの利用や、海外レストランでのボトルワイン1本無料プレゼントなど。

スカイトラベラーカードの特典に慣れつつも、年会費をやや抑えたい方におすすめのカードです。

5

JCBゴールド

老舗カード会社JCBのゴールドカードは、安定感のあるサービス内容と比較的リーズナブルな年会費が魅力です。年会費は11,000円(税込)で、国内での高い加盟店シェアを活かした使い勝手の良さが特徴です。

メリット

Oki Dokiポイント:基本還元率は0.5%。JCBの優待サービス「JCB ORIGINAL SERIES」対象店舗での利用でポイントアップの機会も。ANAマイルへの移行も可能(3ポイント→1マイル)。

旅行保険:海外旅行傷害保険が最高5,000万円、国内旅行傷害保険も付帯。

空港ラウンジ:国内主要空港のラウンジは年間2回まで無料で利用可能。

海外サポート:JCB独自の会員優待サービス「JCB Plaza」が世界各地にあり、現地情報の提供やトラブル時のサポートが受けられる。

スカイトラベラーと比較すると特典はややシンプルになりますが、コストパフォーマンスに優れた選択肢といえるでしょう。

カード乗り換え時の注意点とスマートな移行方法

スカイトラベラーカードから新しいカードへ乗り換える際には、いくつかの注意点があります。スムーズな移行のためのポイントを解説します。

マイルの有効期限と移行計画

スカイトラベラーカードで貯めたANAマイルは、カード解約後も通常のANAマイレージクラブの規定(36ヶ月の有効期限)に従います。カード解約前に、貯まっているマイルの使い道や移行計画を立てておくことが重要です。

特に大量のマイルを保有している場合は、有効期限が切れる前に特典航空券や商品交換に使うか、新しいカードのポイントプログラムと連携できる方法を確保しておきましょう。また、ANA VISAカードなど、別のANA提携カードを保有しておくことで、マイルの有効期限を延長する方法もあります。

引き継げる特典と失われる特典の確認

カードを乗り換える際には、どの特典が引き継げるのか、どの特典が失われるのかを明確に理解しておくことが大切です。

例えば、スカイトラベラーカードで獲得したANAのステータスポイントは、カード解約後も通常のANAマイレージクラブの会員資格内で維持されます。一方、カード会員限定の優待サービスや割引は、カード解約と同時に利用できなくなります。

新しいカードへの移行前に、現在のカードで利用できる特典(無料宿泊券、レストラン割引など)をすべて使い切っておくことをおすすめします。

複数カード保有の戦略

場合によっては、スカイトラベラーカードを解約せずに、新しいカードと併用するという選択肢も考えられます。特に、スカイトラベラーカードの特定の特典にどうしても魅力を感じる場合は、年会費を支払っても保有し続ける価値があるかもしれません。

複数のカードを使い分ける際には、各カードの強みを活かした使い方を計画しましょう。例えば、日常の買い物は還元率の高いカードで、旅行関連の支出や航空券購入は特典が充実したカードで、というように使い分けることで、総合的なメリットを最大化できます。

また、家族カードの活用も検討する価値があります。家族の利用分もまとめて一つのポイントプログラムに集約することで、効率的にポイントを貯められるでしょう。

ライフスタイルに合わせたカード選びのコツ

最後に、あなたのライフスタイルに最適なカードを選ぶためのコツをご紹介します。

旅行のスタイルで選ぶ

出張が多いビジネスパーソンの場合は、空港ラウンジの利用回数が無制限のカードや、ビジネスホテルチェーンとの提携特典があるカードが便利です。一方、年に数回の家族旅行が主な方なら、家族旅行保険が充実したカードや、レジャー施設での割引特典があるカードがおすすめです。

また、国内旅行が多い方は国内空港ラウンジサービスや国内宿泊施設の優待が充実したカードを、海外旅行が多い方は外貨両替手数料の優遇や海外旅行保険の補償額が高いカードを選ぶとよいでしょう。

日常の消費パターンで選ぶ

カードの還元率は、どこで使うかによって大きく変わります。自分の消費パターンを分析し、支出が多い分野で高還元率のカードを選ぶことが重要です。

例えば、オンラインショッピングが多い方は楽天カードやAmazonカードなどのECサイト連携カード、外食が多い方はレストラン優待や飲食店でのポイントアップ特典があるカードが有利になります。また、ガソリン代が家計の大きな部分を占める方は、ガソリンスタンドでの割引やポイント優遇があるカードを検討するとよいでしょう。

長期的な金融戦略の一部として考える

クレジットカードは単なる決済手段ではなく、長期的な金融戦略の一部として位置づけることも大切です。

例えば、住宅ローンを検討している方は、銀行系クレジットカードを保有することで、将来的にローン金利の優遇を受けられる可能性があります。また、投資や資産運用に関心がある方は、証券会社系のクレジットカードを選ぶことで、投資関連の手数料優遇などの特典を受けられるケースもあります。

まとめ:あなたの旅をさらに豊かにする一枚を見つけよう

アメックス スカイトラベラーカードからの乗り換えを検討する際には、単に特典や還元率を比較するだけでなく、自分のライフスタイルや旅行スタイル、今後の展望までを考慮に入れたカード選びが重要です。

この記事でご紹介した選び方のポイントやおすすめカードを参考に、あなたの旅と日常をさらに豊かにしてくれる一枚を見つけていただければ幸いです。クレジットカードは単なる決済手段ではなく、あなたのライフスタイルを支える大切なパートナーです。慎重に、そして賢く選んで、素晴らしいカードライフを送りましょう。

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