
アメリカン・エキスプレス(通称アメックス)のカードは、ステータス性の高さやサービスの充実度で知られていますが、特に魅力的なのが入会時にもらえる大量のポイントやマイルです。今回は、アメックスの入会特典でもらえるマイルの効果的な使い方から、損をしない活用術まで徹底解説します。アメックスカードをこれから作ろうと考えている方や、すでに持っているけれどポイントやマイルの使い方に迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
アメックスの入会特典とは?豪華なボーナスポイントの仕組み
アメックスカードの最大の魅力の一つが、入会時に受け取れる豪華な特典です。2025年4月現在、アメックスでは各種カードで魅力的な入会キャンペーンを実施しています。
例えば、ANAアメリカン・エキスプレス・カードでは、2025年5月13日までに新規入会すると、最大3万マイルがもらえるキャンペーンを実施中です。これはANAマイルに移行できる「メンバーシップ・リワード」のポイントが最大2万9000ポイント、さらにボーナスマイルが1000マイルで合計3万マイルとなっています。
このように、アメックスの入会特典は他社のクレジットカードと比較しても非常に豪華です。しかし、これらの特典を受け取るためには、いくつかの条件をクリアする必要があります。
入会特典の獲得条件を理解しよう
アメックスの入会キャンペーンでポイントやマイルを獲得するには、主に以下のような条件をクリアする必要があります:
1. 入会後、指定期間内(多くは3ヶ月以内)に一定金額以上のカード利用
2. カード利用金額に応じた段階的なボーナスポイント付与
3. カード年会費の支払い
ほとんどのアメックスカードでは、入会後3ヶ月以内のカード利用額に応じて段階的にポイントが付与される仕組みになっています。例えば、10万円利用で1000ポイント、30万円で5000ポイント、50万円で6000ポイントといった形です。これらを合計すると、かなりの数のポイントやマイルを獲得できることになります。
また、アメックスにはプロパーカード(アメックス独自のカード)と、航空会社やホテルチェーンなどと提携したカードがあり、それぞれのポイントプログラムが異なります。提携カードを選ぶ場合は、そのブランドのサービスをよく利用する方に特におすすめです。
アメックスのポイントシステム「メンバーシップ・リワード」を理解する
アメックスカードで貯まるポイントは「メンバーシップ・リワード」というプログラムで管理されています。このシステムを理解することが、マイルを効率的に活用する第一歩です。
メンバーシップ・リワードは、カードの利用金額でポイントが貯まる、アメックスの基本となるポイントプログラムです。ポイントの還元率は基本的に1%で、利用金額100円につき1ポイントが貯まります。ただし、店舗やサービスによっては、200円で1ポイントとなったり、ポイント対象外になる場合もあります。
特に注意したいのは、公共料金や税金・公金の支払いは通常200円で1ポイントと還元率が半分になること、また電子マネーチャージや寄付などはポイント対象外となる場合があることです。日常的に利用する店舗やサービスの還元率を事前に確認しておくと良いでしょう。
メンバーシップ・リワード・プラスとは?
さらに価値を高めるためのオプションとして「メンバーシップ・リワード・プラス」というプログラムがあります。年間参加費3300円(税込)を支払うことで、ポイントの有効期限が無期限になるほか、特定のサービスでの還元率が大幅にアップします。
このプログラムに登録すると、JALやYahoo!ショッピング、Uber Eatsなど特定のサービスで利用すると、100円=3ポイントと還元率が3倍になります。また、マイルや提携ポイントへの交換レートも向上し、ポイントの価値が高まります。
特にマイルを貯めることを目的としている方には、このメンバーシップ・リワード・プラスへの登録が非常におすすめです。年間参加費以上の価値を得られる可能性が高いためです。
アメックスポイントの賢い使い方とお得な交換先
アメックスのポイントには様々な使い道がありますが、その中でも特におすすめの活用法をご紹介します。
1. 航空会社のマイルへの交換
アメックスポイントの交換先として特におすすめなのが「マイルへの移行」です。
航空会社のマイルに交換することで、国内外の特典航空券や座席アップグレードなど、高額な価値を持つ特典に交換できます。
特にANAマイルへの交換は人気が高く、メンバーシップ・リワード・プラスに登録していれば、1000ポイントを1000マイルに等価交換できます(未登録の場合は2000ポイントで1000マイル)。
ただし、ANAマイルへの交換には「メンバーシップ・リワード ANAコース」への登録が必要で、年間参加費5,500円(税込)がかかります。プラチナカードやビジネス・プラチナカードの会員は、この参加費が無料となっています。
また、ANAマイレージクラブへのポイント移行には上限があり、メンバーシップ・リワード・プラスに未登録の場合は年間80,000ポイント(40,000マイル)まで、登録済みの場合は40,000ポイント(40,000マイル)までとなります。
2. 旅行やホテル予約での活用
アメックスのポイントは、旅行やホテルの予約にも効果的に活用できます。アメックスの公式旅行サイト「オンライン・トラベル」を通じてポイントを使うことで、ツアーやホテルの予約が可能です。
また、提携しているホテルチェーンのポイントプログラムにも交換可能です。マリオットボンヴォイやヒルトン・オナーズなどの有名ホテルチェーンのポイントに交換して、高級ホテルの宿泊に活用するのも賢い使い方です。
3. カード利用料金への充当
貯まったポイントをカードの利用料金に充当することも可能です。現金のように使えるため、シンプルで使いやすい活用法と言えます。ただし、マイルへの交換と比べると還元率が低くなる傾向があるため、マイルに興味がある方にはあまりおすすめできません。
4. アメックス限定イベントや体験への参加
アメックスでは会員限定のイベントや体験が定期的に開催されており、ポイントを使って参加することができます。有名シェフによる特別ディナーや、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの貸切イベントなど、通常では体験できない特別な機会をポイントで手に入れることができます。
ただし、イベント参加の応募は抽選制のことが多く、特に人気の高いイベントはゴールドカードでは当選が難しくなっている傾向があります。イベント参加を重視する場合は、プラチナカードへのアップグレードも検討する価値があるでしょう。
マイルに交換する際の注意点と損をしない方法
アメックスポイントをマイルに交換する際には、いくつか注意点があります。ここでは、損をしないために押さえておくべきポイントを解説します。
マイルの有効期限に注意する
例えば、ANAのマイルは、獲得日(移行完了日)から36ヶ月後の月末まで有効です。
この期限を過ぎるとマイルが失効してしまうため、計画的に使う必要があります。
一方、アメックスのポイントは通常最大3年間の有効期限がありますが、メンバーシップ・リワード・プラスに登録すれば無期限になります。
この特性を活かした賢い使い方として、ポイントはアメックスのシステム内で保管しておき、実際に旅行する直前にマイルに交換するという方法があります。こうすることで、マイルの有効期限を気にすることなく、必要なときに必要な分だけマイルに交換できます。
移行レートの違いを理解する
前述のように、メンバーシップ・リワード・プラスに登録しているかどうかで、マイルへの交換レートが大きく変わります。例えば、ANAマイルの場合:
未登録:2000ポイント→1000マイル(還元率0.5倍)
登録済み:1000ポイント→1000マイル(還元率1倍)
マイルへの交換を考えている方は、この差を考慮して、メンバーシップ・リワード・プラスへの登録を検討すべきです。年間3300円の参加費を支払っても、交換レートの向上によってそれ以上の価値を得られる可能性が高いためです。
年間の交換上限を把握する
ANAマイルへの移行には年間の上限があり、メンバーシップ・リワード・プラス未登録の場合は80,000ポイント(40,000マイル)まで、登録済みの場合は40,000ポイント(40,000マイル)までとなります。
この上限はアメックスのカードを複数枚持っている場合でも、合算して計算されます。大量のマイルが必要な方は、この上限を念頭に置いて計画を立てる必要があります。
ポイントの切り捨てに注意する
アメックスのポイント計算は決済ごとに行われ、100円で1ポイントが基本ですが、199円の決済では1ポイントしか貯まりません。つまり、小さな金額の決済を多数行うと、ポイントが切り捨てられて損をする可能性があります。
これを避けるためには、小額の支払いをまとめて行ったり、一定金額以上の支払いに集中してカードを使用するなどの工夫が必要です。
アメックスカードのグレードアップ戦略でマイルを最大化する
アメックスでは、下位のカードから上位のカードへのグレードアップ(切り替え)時にも特典がもらえるケースがあります。これを活用することで、入会特典のポイントを最大化できます。
特に最終的にプラチナカードの取得を目指す方は、直接プラチナカードに申し込むのではなく、まずは下位のカードから始めて段階的にグレードアップしていくことで、それぞれのカードの入会特典と切り替え特典の両方を獲得できます。
具体的な戦略としては:
1. まずアメックスグリーンを作り、グリーンの入会キャンペーン特典を受け取る
2. アメックスゴールドに切り替えて、切り替えキャンペーンのポイントをもらう
3. 最終的にプラチナカードに切り替えて、切り替えキャンペーンのポイントをもらう
この戦略を取らずに最初からプラチナカードを作ってしまうと、下位カードからの切り替え特典を受け取れず、大量のポイントを逃してしまうことになります。例えば、74,000ポイントは通常のカード利用で貯めようとすると740万円もの利用が必要になる計算です。
各種アメックスカードの特徴とマイル還元率比較
アメックスにはさまざまな種類のカードがあり、それぞれにマイル還元率や特典内容が異なります。ここでは主なカードのマイル還元率を比較してみましょう。
プロパーカード(アメックス独自のカード)
アメックスグリーン:基本還元率1%、メンバーシップ・リワード・プラス登録でANAマイル還元率1%
アメックスゴールド・プリファード:基本還元率1%、特定サービスで3%、メンバーシップ・リワード・プラス登録でANAマイル還元率1%
アメックスプラチナ:基本還元率1%、特定サービスで3%、メンバーシップ・リワード・プラスが自動付帯、ANAマイル還元率1%
航空会社提携カード
ANAアメックス:基本還元率1%、ANAショッピングで2倍、メンバーシップ・リワード・プラス登録でANAマイル還元率1%
ANAアメックスゴールド:基本還元率1%、ANAショッピングで2倍、メンバーシップ・リワード・プラスが自動付帯、ANAマイル還元率1%
デルタスカイマイルアメックス:デルタ航空利用で1マイル/100円、その他利用で1マイル/200円
ホテル提携カード
マリオットボンヴォイ・アメックス:マリオット系ホテル利用で6ポイント/100円、その他で2ポイント/100円
ヒルトンアメックス:ヒルトン系ホテル利用で7ポイント/100円、その他で3ポイント/100円
カードを選ぶ際は、特に航空会社の提携カードは、航空会社によってポイントの仕組みが異なる点に注意が必要です。また、ホテル提携カードは各ホテルチェーンが展開するロイヤリティプログラムのポイントが貯まる仕組みになっています。
自分のライフスタイルや旅行の頻度、よく利用する航空会社やホテルなどを考慮して、最適なカードを選ぶことが重要です。
まとめ:アメックスの入会特典マイルを最大限活用するコツ
アメックスの入会特典でもらえるマイルを最大限活用するためのポイントをまとめます:
入会キャンペーンの条件を満たす:入会後3ヶ月以内の利用金額条件をクリアして、入会特典のボーナスポイントを確実に獲得しましょう。
メンバーシップ・リワード・プラスに登録する:年間3300円の参加費を支払うことで、ポイントの有効期限が無期限になり、特定サービスでの還元率が3倍に、マイルへの交換レートも向上します。
ANAマイルに交換する場合はANAコースに登録:ANAマイルへの交換を考えている方は、メンバーシップ・リワード ANAコース(年間参加費5,500円、税込)への登録も検討しましょう。
ポイントは無期限保管、必要時にマイルに交換:マイルには有効期限があるため、ポイントの状態で保管しておき、実際に使用する直前にマイルに交換するのがおすすめです。
グレードアップ戦略を活用:最終的に上位カードの取得を目指す場合は、下位のカードから段階的にグレードアップすることで、入会特典と切り替え特典の両方を獲得できます。
ポイントの切り捨てに注意:小額決済を多用するとポイントが切り捨てられるため、ある程度まとめて決済するほうが効率的です。
年間の交換上限を把握:ANAマイルへの交換には年間上限があるため、計画的な交換が必要です。
アメックスの入会特典でもらえるマイルは、賢く活用することで通常では考えられないほどの価値を生み出すことができます。特に海外旅行好きな方や、上質なサービスを求める方にとっては、アメックスカードは強力な味方になるでしょう。
この記事で紹介した情報を参考に、自分のライフスタイルに合ったアメックスカードを選び、そのポイントやマイルを最大限に活用してください。旅行や特別な体験など、普段ではなかなか手が届かないようなサービスや体験が、ぐっと身近になるはずです。
今こそアメックスの入会特典とマイルの魅力を最大限に引き出して、あなたの生活をより豊かなものにしましょう。賢い選択と戦略的な活用で、アメックスの真価を体験してください。