
飛行機での旅行において、長時間のフライトをより快適に過ごしたいと思ったことはありませんか?ビジネスクラスやファーストクラスのゆったりとした座席、上質な機内食、そして優れたサービス。しかし、それらの上級クラスの航空券は通常、エコノミークラスの数倍の料金がかかります。ここで力を発揮するのが、アメリカン・エキスプレス(アメックス)プラチナカードです。
アメックスプラチナカードは、単なるプレステージ性の高いクレジットカードではありません。特に旅行者にとって、このカードが提供する航空券アップグレードの特典は、旅の質を劇的に向上させる可能性を秘めています。今回は、アメックスプラチナカードを使った航空券アップグレードの方法、メリット、そして最大限に活用するためのコツをご紹介します。
アメックスプラチナカードとは
アメリカン・エキスプレスのプラチナカードは、高額な年会費(日本では約143,000円)が必要ですが、その分多くの特典が付与されるプレミアムカードです。コンシェルジュサービス、空港ラウンジへのアクセス、ホテルの特別待遇など、様々な特典がありますが、中でも航空に関する特典は特に充実しています。
プラチナカードの特徴として、世界中の1,300以上の空港ラウンジを利用できるプライオリティ・パスが無料で付帯することや、SPGアメックスの上位カードとしての位置づけから、マリオットボンヴォイなどの高級ホテルチェーンでの特典も充実しています。また、旅行保険の補償額も一般的なクレジットカードと比較して非常に高く設定されているため、海外旅行の際の安心感も違います。
アメックスプラチナの航空券アップグレード特典
アメックスプラチナカードでは、利用金額に応じてメンバーシップ・リワード(MR)ポイントが貯まります。このポイントは、提携航空会社のマイレージプログラムに移行することができ、そのマイルを使ってアップグレードが可能です。
例えば、ANAやJALのマイレージプログラムにMRポイントを移行し、それをマイルに交換。そのマイルを使ってエコノミークラスからビジネスクラス、あるいはビジネスクラスからファーストクラスへのアップグレードが可能です。ポイントの移行率は通常1:1ですが、時折ボーナスキャンペーンが行われることもあり、その際には25%や30%増しでポイントが移行されることもあります。
例として、東京-ニューヨーク間のエコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレードにはANAの場合約5万マイルが必要ですが、この5万マイル相当のMRポイントを移行することでアップグレードが可能になります。
JALの場合は、同区間でJALマイレージバンクのマイルを使ったアップグレードポイントが必要になります。通常の場合、東京-ニューヨーク間では約35,000アップグレードポイントが必要ですが、この数字は時期やキャンペーンによって変動することがあります。
アメックスのFHRプログラムを通じてホテルを予約すると、フライトのアップグレードクーポンが付くパッケージが提供されることがあります。これらは特定の航空会社やホテルとの提携によるもので、ホテル予約と共にフライトのアップグレードが含まれています。
例えば、ニューヨークのザ・マーク・ホテルやパリのル・ムーリスなどの高級ホテルをFHRで予約すると、提携航空会社のアップグレードクーポンがパッケージに含まれることがあります。これらのクーポンは、通常のアップグレード手続きよりも優先的に処理されることが多く、確約アップグレードに近い形で利用できる場合もあります。
FHRの予約は、アメックスのウェブサイトや専用アプリから簡単に行えますが、電話でのコンシェルジュ対応でも予約可能です。コンシェルジュに依頼すると、Webでは表示されない特別なパッケージを案内してもらえることもあります。
アメックスプラチナカードの特典の一つに、IAPと呼ばれるプログラムがあります。これは特定の航空会社の国際線プレミアムクラス(ビジネスクラスやファーストクラス)を通常よりも割引価格で購入できるというものです。直接のアップグレードではないものの、プレミアムクラスの航空券を通常よりもお得に手に入れることができます。
このプログラムは、特に正規運賃のビジネスクラスやファーストクラスのチケットを購入する際に威力を発揮します。一般的な市場価格と比較して10%から20%程度の割引が適用されることが多く、時にはそれ以上の割引率になることもあります。例えば、東京-ロンドン間のビジネスクラス正規運賃が80万円する場合、IAPを利用すれば64万円程度で購入できる可能性があります。
IAPの対象となる航空会社は時期によって変動しますが、主要な国際線キャリアの多くが含まれています。ただし、特別運賃やキャンペーン価格には適用されないことが多いため、常に比較検討が必要です。
プラチナカード会員専用のトラベルデスクでは、カード会員だけの特別なアップグレードオファーが提供されることがあります。これは航空会社との特別契約によるもので、一般には公開されていないアップグレード機会を得ることができます。
プラチナ・トラベル・サービスの魅力は、単なる予約代行ではなく、カード会員のために交渉してくれる点にあります。例えば、アップグレード可能な座席が公式には満席となっている場合でも、トラベルデスクを通じて航空会社に確認すると、実はアップグレード可能な座席が用意されることがあります。これは航空会社がプレミアム顧客向けに一部の座席を確保しておく「隠れ枠」の存在によるものです。
また、トラベルデスクはアップグレード可能なルートや日程の提案、複数航空会社を組み合わせた最適なアップグレード戦略の立案なども行ってくれます。旅行の計画段階から相談することで、アップグレードの成功率を高めることができるでしょう。
アメックスプラチナカードによっては、特定の航空会社のステータスマッチプログラムにアクセスできることがあります。これにより、ある航空会社のエリートステータスを持っていれば、提携航空会社でも同等のステータスが認められ、アップグレードの優先権が得られる可能性があります。
例えば、デルタ航空のダイヤモンドメダリオン会員であれば、アメックスプラチナを通じてエールフランスKLMのエリートプラスステータスを得られることがあります。これにより、エールフランスやKLM便でもアップグレードの優先権を得られる可能性が高まります。
また、アメックスプラチナカードを長期間保有し、高額な利用実績がある会員に対しては、アメックスが直接航空会社と交渉してステータスマッチを行うこともあります。これはケースバイケースで適用されるため、詳細はプラチナ・コンシェルジュに問い合わせることをお勧めします。
アップグレードを最大限に活用するためのコツ
アップグレードには多くのポイントが必要ですので、効率的にMRポイントを貯めることが重要です。アメックスプラチナカードでは以下のような方法でポイントを効率的に貯めることができます。
ボーナスポイント対象店舗での利用: 特定のパートナー店舗では通常よりも高いポイント還元率が適用されます。例えば、アメックスの提携レストランでは通常の2倍から3倍のポイントが付与されることがあります。
キャンペーンの活用: アメックスでは定期的にボーナスポイントキャンペーンを実施しています。これを活用することで通常よりも多くのポイントを獲得できます。新規入会キャンペーンでは、一定額の利用で数万ポイントが獲得できることもあります。
追加カードの発行: 家族会員カードを発行して利用することで、ポイントをさらに効率的に貯めることができます。プラチナカードでは家族会員カードの年会費も高額ですが、特定のサービスは家族会員も同様に利用できるため、旅行を共にする家族がいる場合は検討する価値があります。
特定カテゴリーでの利用: アメックスプラチナカードでは、旅行関連や海外利用など、特定のカテゴリーでの利用で高いポイント還元率が設定されていることがあります。例えば、海外でのショッピングでは通常の2倍のポイントが付与されるプロモーションが行われることがあります。
提携小売店のオンラインポータル経由での購入: アメックスの提携オンラインショッピングポータル経由で買い物をすると、追加ポイントが付与されることがあります。日常的なオンラインショッピングをこのポータル経由で行うことで、効率的にポイントを貯めることができます。
全てのフライトでアップグレードが可能というわけではありません。アップグレード可能な座席数は限られており、特に人気路線や繁忙期は競争が激しくなります。以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。
オフシーズンの活用: 旅行のピークシーズンを避けることで、アップグレード可能な座席を見つけやすくなります。例えば、ヨーロッパ行きの場合、夏休みや年末年始を避け、秋や春の平日を選ぶとアップグレードの可能性が高まります。
早めの予約: アップグレード可能な座席は早めに埋まってしまうことが多いため、できるだけ早く予約することが重要です。特にマイルでのアップグレードを考えている場合は、フライト日の330日前(多くの航空会社の予約開始日)から検討を始めるのが理想的です。
フライト選択の柔軟性: 日程や時間帯に柔軟性を持たせることで、アップグレード可能なフライトを見つけやすくなります。例えば、東京発の便よりも地方発の接続便の方がアップグレードしやすいことがあります。また、深夜便や早朝便はビジネス客が少ないため、アップグレードの可能性が高まることがあります。
航空会社のウェブサイトでの確認: 多くの航空会社では、ウェブサイト上でアップグレード可能な座席を確認することができます。例えば、ANAやJALのウェブサイトでは、マイルを使ったアップグレード可能な座席の有無を予約前に確認できる機能があります。これを活用して、アップグレード可能なフライトを見つけることができます。
複数の航空会社の検討: アライアンス内の別の航空会社を検討することで、アップグレードの機会を広げることができます。例えば、ANAが満席の場合でも、同じスターアライアンスのユナイテッド航空やルフトハンザ航空などに座席が空いていることがあります。
アメックスプラチナカードには24時間対応のコンシェルジュサービスが付いています。このサービスを活用して、アップグレード可能なフライトの検索や予約のサポートを受けることができます。コンシェルジュは航空会社との交渉も代行してくれることがあり、一般の予約システムでは表示されないアップグレードオプションを見つけてくれることもあります。
コンシェルジュサービスを最大限に活用するためのポイントとしては、以下のようなことが挙げられます:
具体的な希望を伝える: 単に「アップグレードしたい」というだけでなく、希望する航空会社、路線、日程、予算などを具体的に伝えることで、より適切な提案を受けることができます。
早めの相談: 旅行の計画段階から相談することで、アップグレードの可能性を最大化できます。フライト日の数か月前から相談を始めることをお勧めします。
複数の選択肢を検討する姿勢: 最初の提案がベストでない場合も、別の選択肢を検討する柔軟性を持つことで、より良い結果につながることがあります。例えば、直行便にこだわらず、乗り継ぎ便も検討することで、アップグレードの可能性が広がることがあります。
プラチナカード会員であることを強調: コンシェルジュに対して、プラチナカード会員であることを伝えることで、より高いレベルのサービスを受けられることがあります。特に、長期間のプラチナカード会員歴や高額な利用実績がある場合は、それを伝えることで特別な対応を受けられる可能性があります。
継続的な関係構築: 同じコンシェルジュと継続的に付き合うことで、あなたの好みや旅行スタイルを理解してもらえ、より的確な提案を受けられるようになります。可能であれば、担当者の名前を覚えておき、次回も同じ担当者にリクエストすることをお勧めします。
一部の航空会社では、上級会員ステータス保有者にアップグレード優先権が与えられています。アメックスプラチナカードを使って特定の航空会社を頻繁に利用することで、そのエリートステータスを獲得し、更にアップグレードの機会を増やすことができます。
例えば、ANAやJALなどの日本の航空会社では、上級会員(ANAならダイヤモンド会員やプラチナ会員、JALならJGCプレミア会員)に対して、アップグレードポイントの付与や優先アップグレード権を提供しています。これらのステータスを獲得しておくことで、通常のマイル使用よりも有利な条件でアップグレードを行うことができます。
また、上級会員は一般的に、空港チェックイン時やゲート到着時の「オペレーショナルアップグレード」(運航上の理由による無料アップグレード)の対象となる可能性も高くなります。これは航空会社がエコノミークラスの予約が多すぎる場合などに行うもので、上級会員が優先的に選ばれることが多いです。
アメックスプラチナカードのポイントを特定の航空会社のマイルに集中して移行することで、効率的にステータスマイルを貯めることができます。多くの航空会社では、クレジットカードからの移行マイルもステータス獲得の対象となるため、戦略的なポイント移行によってエリートステータスへの道が開けることがあります。
航空券アップグレードの実際のメリット
ビジネスクラスやファーストクラスの座席は、エコノミークラスと比べて格段に快適です。フルフラットになるシート、広いスペース、プライバシーを確保できる設計など、長時間フライトでの疲労を大幅に軽減することができます。特に10時間以上の長距離フライトでは、その差は顕著に感じられるでしょう。
最新の航空機では、ビジネスクラスやファーストクラスの設備は年々進化しています。例えば、シンガポール航空のスイートクラスでは完全に独立した個室が提供され、エミレーツ航空のファーストクラスにはシャワールームまで完備されています。こうした特別な体験は、通常の航空券では得られないものです。
また、睡眠の質も大きく異なります。エコノミークラスでは、限られたリクライニング角度のシートで眠ることになりますが、ビジネスクラスやファーストクラスでは完全に水平になるベッドで眠ることができます。長時間フライト後の疲労感やジェットラグの軽減にも大きく貢献します。
上級クラスでは、機内食のクオリティが格段に向上します。有名シェフ監修のコース料理、厳選されたワインリスト、アラカルトメニューなど、まるでレストランのような食事を楽しむことができます。また、専任のキャビンアテンダントによるきめ細やかなサービスも受けられます。
例えば、ANAのファーストクラスでは、日本の有名レストランのシェフが監修した懐石料理が提供されることがあります。また、JALのビジネスクラスでは、「BEDD」と呼ばれる寝具サービスが提供され、西川産業製の高品質な枕やマットレスを使用することができます。
飲み物のサービスも充実しており、シャンパンやプレミアムなウイスキー、各国の銘酒など、通常のエコノミークラスでは提供されない種類の飲み物を楽しむことができます。一部の航空会社では、フライト中にバーカウンターが設置されており、他の乗客と交流しながら飲み物を楽しむことができるスペースも用意されています。
ビジネスクラスやファーストクラスの乗客は、チェックインや搭乗の優先権が与えられます。また、専用の出入国審査レーンが用意されている空港もあり、到着後の手続きも迅速に済ませることができます。これにより、空港での待ち時間が大幅に削減され、貴重な時間を節約することができます。
例えば、混雑する成田空港や羽田空港では、ビジネスクラスやファーストクラスの専用チェックインカウンターを利用することで、一般のカウンターに並ぶ必要がなくなります。また、保安検査場でも優先レーンを利用できることが多く、検査のために長時間並ぶことを避けられます。
到着時も同様に、多くの空港ではファーストクラスやビジネスクラスの乗客向けに優先出入国審査レーンが設けられています。これにより、混雑する一般レーンで長時間待つことなく、素早く入国手続きを済ませることができます。特にビジネス目的の旅行では、この時間短縮効果は非常に価値があります。
上級クラスの航空券には、通常ラウンジアクセスが含まれています。ラウンジでは、快適な空間で搭乗時間を待つことができ、無料の食事や飲み物、シャワー施設、ビジネスセンターなどが利用可能です。また、一部の航空会社では、専用の送迎サービスなど、地上でのVIPサービスも提供しています。
空港ラウンジは単なる待合室ではなく、快適に時間を過ごすための様々な設備が整っています。例えば、成田空港のANAスイートラウンジでは、個室のシャワールームやマッサージチェア、ビュッフェ形式の食事、アルコール飲料を含む各種ドリンクなどが提供されています。長時間のトランジットや早朝便の前に、こうした施設でリフレッシュできることは大きなメリットです。
また、一部の航空会社やプラチナカード会員向けの最高級ラウンジでは、さらに特別なサービスが提供されることがあります。例えば、タイ国際航空のロイヤルファーストラウンジでは、専用のスパトリートメントが無料で受けられます。こうしたサービスは、一般的なエコノミークラスの旅行者には提供されないものです。
さらに、一部の航空会社では、ファーストクラスの乗客向けに空港と機内の間をリムジンで移動するサービスを提供しています。例えば、ルフトハンザ航空のファーストクラス乗客は、フランクフルト空港で専用車による送迎サービスを受けることができます。こうしたVIP待遇は、旅行の始まりと終わりをより特別なものにしてくれます。
実際の利用例
ある経営コンサルタントは、東京からロンドンへのビジネストリップでアメックスプラチナのMRポイントを利用してエコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレードを果たしました。12時間のフライト前後に重要な商談があったため、フライト中にしっかり休息を取る必要がありました。ビジネスクラスのフルフラットシートで快適に眠ることができ、到着後も疲れを感じることなく商談に臨むことができたとのことです。
このケースでは、JALのロンドン便を利用し、通常のエコノミークラス予約をした後、アメックスのMRポイントをJALマイルに移行してアップグレードを申請しました。アップグレード申請は出発の2か月前に行い、出発1か月前に承認されたとのことです。
JALのビジネスクラス「SKY SUITE」は、全席通路アクセス可能なレイアウトで、プライバシーも確保されています。機内では、事前にアップグレードが確定していたため、出発前から機内食の予約も行うことができ、到着時間に合わせた食事タイミングの調整も可能でした。結果として、ロンドン到着後すぐに行われた商談でも集中力を保ち、成功を収めることができたと満足の声を寄せています。
結婚10周年を記念して特別なハワイ旅行を計画していた夫婦は、アメックスプラチナのIAPプログラムを利用して通常よりも割引価格でビジネスクラスの航空券を購入。さらに、FHRプログラムでホテルを予約したことで、専用車での空港送迎も付いていたため、始まりから終わりまで贅沢な旅行を満喫できました。夫は「普段の旅行とは全く異なる体験ができ、記念の旅行にふさわしいものになった」と語っています。
この夫婦の場合、通常であればハワイアン航空のビジネスクラス往復で2人分約80万円かかるところ、IAPプログラムを利用して約64万円で購入できたとのことです。また、オアフ島のハレクラニホテルをFHRプログラムで予約したことで、空港からホテルまでの専用車送迎、朝食無料、客室アップグレード、100ドル分のスパクレジットなどの特典も付いていました。
ハワイアン航空のビジネスクラスでは、リクライニングが180度になるフルフラットシートと、ハワイアンの食材を活かした機内食を楽しむことができました。さらに、ホノルル空港到着後は一般の乗客よりも早く入国審査を済ませ、専用車でホテルまで送迎されたため、旅の疲れを最小限に抑えることができたと満足していました。
あるフリーランスのフォトグラファーは、アメックスプラチナのMRポイントからANAマイルへの移行時に30%ボーナスキャンペーンを活用。このタイミングで60,000MRポイントを移行し、78,000ANAマイルを獲得。これを使って東京-ニューヨーク間のビジネスクラスへのアップグレードを行いました。「通常であれば手が届かないビジネスクラスの体験ができ、長時間フライトの疲労も少なくて済んだ」と満足の声を寄せています。
このフォトグラファーは、アメックスから定期的に送られてくるプロモーション情報に注目し、ANAへのポイント移行ボーナスキャンペーンのタイミングを待っていました。通常であれば60,000MRポイントでは60,000ANAマイルにしかならないところ、30%ボーナスにより78,000マイルを獲得できたのです。
このケースでは、ANA国際線のアップグレードポイントを使用しました。東京-ニューヨーク間のエコノミークラスからビジネスクラスへのアップグレードには、通常期で片道43,000アップグレードポイントが必要です。往復分のアップグレードに86,000ポイントが必要なところ、移行ボーナスキャンペーンのおかげで必要なポイント数を確保できました。
ANAのビジネスクラス「THE Room」は、2019年に導入された最新の座席で、プライバシーの高いスイート型のデザインが特徴です。13時間を超える長距離フライトでも、快適に過ごし、十分な睡眠を取ることができました。また、ビジネスクラスの乗客専用のチェックインカウンターや優先搭乗、到着時の優先出入国審査などのサービスも利用でき、全体的な旅行体験が格段に向上したと評価しています。
アップグレードの注意点と制限事項
アップグレードは、常に対象となる上級クラスの座席に空きがあることが条件となります。特に人気路線や繁忙期は、アップグレード可能な座席が限られていることがあります。
例えば、年末年始やゴールデンウィークなどの繁忙期には、上級クラスの座席も予約で埋まりやすく、アップグレードの機会が少なくなります。また、ビジネス需要の多いヨーロッパや北米路線では、平日のフライトはビジネス客で埋まりやすいため、週末のフライトの方がアップグレードの可能性が高まることがあります。
アップグレード可能な座席数は航空会社によって管理されており、一般的には各フライトの総座席数の一部のみがアップグレード対象となっています。そのため、早めの予約と柔軟なスケジュール調整が重要です。
全てのフライトや運賃クラスがアップグレードの対象となるわけではありません。特に格安航空券や特別プロモーション運賃では、アップグレードが制限されている場合があります。
例えば、多くの航空会社では、最も安いディスカウント運賃(Qクラスやタイムセールで販売される運賃など)はアップグレードの対象外となっていることがあります。また、コードシェア便(他社が運航する共同運航便)や特定の路線(需要の高い路線やプレミアムルートと呼ばれる路線)では、アップグレードが制限されていることもあります。
航空券を購入する前に、その運賃がアップグレード対象かどうかを確認することが重要です。アメックスのコンシェルジュサービスや航空会社の公式サイトで確認することができます。
MRポイントを航空会社のマイレージプログラムに移行する際、そのプロセスには数日から1週間程度かかることがあります。そのため、直前のアップグレードを計画する場合は注意が必要です。
特に繁忙期や年末年始などは、ポイント移行の処理に通常よりも時間がかかることがあります。計画的にポイント移行を行い、余裕を持ってアップグレードの申請をすることをお勧めします。
また、アメックスでは、時折ポイント移行ボーナスキャンペーンを実施しています。これは通常、特定の期間内にポイント移行を行うと、追加のボーナスポイントが付与されるというものです。効率的にマイルを貯めるためには、これらのキャンペーン時期を狙ってポイント移行を行うことがおすすめです。
アメックスプラチナカードの年会費は高額です。航空券アップグレードを含む特典を十分に活用できるかどうかを考慮し、カードの費用対効果を検討することが重要です。
年会費は約143,000円(税込)と、一般的なクレジットカードと比べて非常に高額です。この年会費に見合うだけの特典を活用できるかどうかは、個人の旅行頻度やスタイルによって大きく異なります。例えば、年に数回の国際線ビジネスクラスの利用や、高級ホテルの宿泊を予定している場合は、年会費以上の価値を得られる可能性が高いでしょう。
一方、旅行頻度が少ない場合や、エコノミークラスでの旅行に満足している場合は、年会費に見合う価値を得るのが難しいかもしれません。そのため、自分の旅行パターンや消費行動を分析し、プラチナカードの特典をどれだけ活用できるかを現実的に評価することが重要です。
まとめ:アメックスプラチナで叶える贅沢な空の旅
アメリカン・エキスプレス・プラチナカードは、航空券のアップグレードを通じて、通常では体験できない贅沢な空の旅を可能にします。MRポイントの航空会社マイレージプログラムへの移行、FHRプログラムのパッケージ特典、IAPによる割引、プラチナ・トラベル・サービスのエクスクルーシブオファーなど、様々な方法でアップグレードの機会を得ることができます。
これらの特典を最大限に活用するためには、効率的なポイント獲得、早めの予約、柔軟な旅行計画、そしてアメックスコンシェルジュの活用が鍵となります。アップグレードによって得られる快適性、優れたサービス、時間効率の向上は、特に長距離フライトにおいて非常に価値があります。
高額な年会費に見合うだけの特典を活用できるかどうかは個人の旅行頻度やスタイルによりますが、頻繁に国際線を利用する方や、特別な旅行を予定している方にとって、アメックスプラチナカードは強力な味方となるでしょう。次回の旅行では、このカードの特典を活かして、一段上の空の旅を体験してみてはいかがでしょうか。
最近では、パンデミック後の旅行需要の回復により、プレミアムクラスの座席競争が激しくなっています。そのような状況でも、アメックスプラチナカードの持つ特典やコンシェルジュサービスを活用することで、一般には予約が難しい座席や特別なサービスへのアクセスが可能になることがあります。
ビジネスクラスやファーストクラスの広々とした座席に身を委ね、上質な機内食とサービスを楽しみながら目的地へと向かう。そんな特別な体験があなたの旅の思い出をさらに豊かなものにしてくれるはずです。アメックスプラチナカードは、そんな贅沢な空の旅への入口なのです。
旅行はただ目的地に移動するだけではなく、その過程もまた旅の一部です。アメックスプラチナで実現する上質なフライト体験は、あなたの旅を始まりから特別なものにしてくれるでしょう。快適に過ごせるプライベート空間、心のこもったサービス、そして到着時の爽快感。これらは、通常の旅では得られない価値ある体験です。
アメックスプラチナカードが提供するのは単なる航空券のアップグレードではなく、旅のクオリティ全体を高める特別な体験です。その特典を最大限に活用し、一生の思い出に残る素晴らしい旅をお楽しみください。