映画やドラマで目にする機会が増えてきた俳優・鈴鹿央士。涼しげで繊細な雰囲気を持つ彼は、静かに存在感を放つ稀有な若手俳優です。その印象的な芸名には、ある女優との出会いによって生まれたエピソードが込められています。
この記事では、鈴鹿央士という芸名の由来や彼の学歴、俳優デビューの経緯、現在に至るまでの軌跡を丁寧に辿っていきます。
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プロフィール
名前:鈴鹿 央士(すずか おうじ)
生年月日:2000年1月11日
出身地:岡山県岡山市
身長:178cm
血液型:O型
所属事務所:フォスター
清潔感と落ち着きのある佇まい、そして静かに情熱を秘めた演技力で注目される鈴鹿央士さん。メディア出演が増えるにつれ、その素顔にも関心が高まっています。
幼少期から高校時代までの学歴と素顔
小・中学校
鈴鹿央士さんは岡山市立芥子山(けしごやま)小学校、続いて岡山市立旭東(きょくとう)中学校に通っていました。小学生時代には空手や体操を習い、身体を動かすことが好きな少年だったそうです。特に体操を3年間続けたことが、現在の柔軟な身のこなしに活きていると語っています。
中学ではサッカー部に所属し、ポジションはミッドフィルダー。仲間とともに熱中する日々を送り、学校生活を楽しんでいたようです。
高校生活と意外な進路希望
2015年、岡山県立西大寺高等学校に進学。同校は県内でも歴史ある進学校の一つで、普通科・国際情報科を設置しています。鈴鹿さんは英語に興味があり、英検2級を取得、TOEICでも630点をマークするなど、語学面にも力を入れていました。
部活動ではバドミントン部に所属し、大会に出場した経験も。スポーツと勉強の両立をしていた文武両道タイプだったことが伺えます。
当初は航空関係の仕事に興味を持ち、福岡の大学に進学することを考えていたといいます。芸能界とは無縁の進路を思い描いていた彼に、ある日"運命の出会い"が訪れます。
偶然が導いた俳優の道
高校2年生の時、地元・岡山で映画『先生!、、、好きになってもいいですか?』の撮影が行われました。友人とともにエキストラとして参加した鈴鹿さんでしたが、そこで主演の広瀬すずさんの目に留まることになります。
「あの子、すごく目立ってる」
そう言って彼を推薦したのが広瀬すずさんでした。その言葉がきっかけとなり、現在の所属事務所「フォスター」からスカウトを受けることに。
最初は戸惑いもあったそうですが、家族と相談の上で東京の大学に進学することを決め、俳優としての道を歩き始めました。
芸名「鈴鹿央士」に込められた意味
俳優として活動を始めるにあたり、彼は「鈴鹿央士」という芸名を選びました。名字の「鈴鹿」は、彼を見出してくれた"恩人"である広瀬すずさんの「すず」にちなんでいます。
「彼女のおかげでこの世界に入ることができた。その出会いを忘れたくない」
そんな想いを込めて、「鈴鹿」という名字を名乗ることにしたのです。
また、「央士(おうじ)」という名前には、「物事の中心に立つ士(さむらい)」のように、信念を持って役に臨む姿勢を大切にしたいという決意が込められています。
この芸名には、感謝と覚悟の両方がしっかりと刻まれているのです。
モデルから俳優へ:演技で示した本領
2018年、東京の大学に進学すると同時に「MEN'S NON-NO」の専属モデルオーディションに応募し、グランプリを獲得。端正なルックスと落ち着いた雰囲気で、モデルとしてのキャリアをスタートさせました。
そして翌2019年、映画『蜜蜂と遠雷』で俳優デビュー。この作品で演じたのは、天才ピアニスト・風間塵。圧倒的な音楽的才能を持ちながらも神秘的で掴みどころのない少年という難役でしたが、その自然な演技が高く評価され、日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞します。
以後、TBS系ドラマ『MIU404』や『ドラゴン桜(2021年)』、そして大ヒットとなったフジテレビ系『silent』(2022年)などに出演。ナチュラルな芝居で観る人の心を捉える俳優として地位を確立していきました。
『情熱大陸』出演で見せる新たな一面(2025年3月30日放送予定)
2025年3月30日には、MBSのドキュメンタリー番組『情熱大陸』への出演が予定されています。
この放送では、作品とは異なる日常の鈴鹿央士に迫り、役作りへの姿勢や仕事への向き合い方、そして将来への迷いや挑戦など、今まで見えなかった素顔が描かれる予定です。
俳優として注目されながらも、常に自分に問いを持ち、成長し続ける姿は多くの視聴者に新たな感動を与えてくれることでしょう。
主な出演作品|確かな存在感を刻んできた代表作
鈴鹿央士さんはデビューからわずか数年で、映画・ドラマ・配信作品と多岐にわたるフィールドで実績を積んできました。彼の演技力と役への向き合い方がどのように評価されてきたのか、代表的な出演作を振り返ってみましょう。
映画
『蜜蜂と遠雷』(2019年) デビュー作にして大抜擢された本作では、天才ピアニスト・風間塵役を演じ、日本アカデミー賞新人俳優賞、報知映画賞新人賞などを受賞。一気にその名が広がるきっかけとなりました。
『決算!忠臣蔵』(2019年) 赤穂藩士の1人・大野九郎兵衛役で出演。時代劇においても自然な佇まいで存在感を発揮しました。
『星空のむこうの国』(2021年) 森昭雄役で映画初主演を果たし、青春とSFが交錯する世界観の中で等身大の高校生を演じました。
『ロストケア』(2023年) 松山ケンイチさんと共演し、検察事務官・椎名幸太役として社会派の題材に取り組み、硬質な演技を見せました。
『花まんま』(2025年公開予定) 重松清原作の映画化作品に出演予定。確かな演技力を持つ俳優として、文芸作品への起用も続いています。
テレビドラマ
『なつぞら』(2019年/NHK) 連続テレビ小説初出演となった作品。奥原なつ(広瀬すず)の弟分的な存在・町田義一役で注目されました。
『おっさんずラブ-in the sky-』(2019年/テレビ朝日) 航空会社を舞台にした人気シリーズで、道端寛太役として登場。明るく爽やかな役柄で好印象を残しました。
『ドラゴン桜』(2021年/TBS) 藤井遼役として出演。反抗的な性格の秀才役を通して、複雑な感情表現にも挑戦しています。
『silent』(2022年/フジテレビ) ヒロインの元恋人・戸川湊斗役で出演。繊細な感情の起伏を表現する演技が評価され、作品は社会現象的なヒットに。
『嘘解きレトリック』(2024年/NHK) 主演・浦部有礼役を務め、昭和初期のレトロな世界観の中で"嘘を聞き分ける力"を持つ探偵という難しい役に挑戦。
配信ドラマ
『君に届け』(2023年/Netflix) 人気少女漫画の実写化で、主演・風早翔太役を好演。誠実で爽やかなキャラクターが彼にぴったりと話題に。
『THE DAYS』(2023年/Netflix) 福島第一原発事故を描いた社会派作品で、若き現場作業員・桐原役を演じ、重厚なテーマに真正面から向き合いました。
『ゆりあ先生の赤い糸のはじまりのはじまり』(2023年/TELASA) 主演・箭内稟久役で出演。ヒューマンな要素が強いドラマで、内面の揺れを丁寧に表現しました。
まとめ|名前の原点を胸に、静かに歩み続ける
鈴鹿央士という名前には、偶然の出会いへの感謝と、自分自身の核を大切にするという意思が込められています。華やかさを前面に押し出すのではなく、作品の中でじわりと存在感を発揮するタイプの俳優。それが彼の最大の魅力です。
これからもその名の由来を胸に、静かに、しかし確実に歩み続ける鈴鹿央士さん。俳優としてのさらなる進化が、これからの日本の映像作品にどんな彩りを与えてくれるのか、楽しみでなりません。